どうも、インターネット雑談マン@netzatsudanmanです。
今回は、(著)土日月先生/(画)こゆき先生/(キャラクター原案)とよた瑣織先生 の漫画、「この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる」の感想になります。
タイトルで丸わかりですが、そもそも初期値が強い召喚勇者の主人公がめちゃくちゃ慎重に異世界と関わっていく話です。
異世界転移作品で多いのが、気がついたら謎の部屋(?)にいて、女神様的な生命体から神託(?)を受けて、チートもらって異世界でハッスルみたいな流れだと思いますが、この作品の主人公もそのパターンです。違いがあるとすれば、最初が主人公視点ではなく、めずらしく女神様視点ではじまる物語です。
この女神様、まだ新米(と言っても100年くらいは経験がある)で、世界の救済に慣れていない。各世界に救済の難易度があるらしく、敵が強ければ強いほど当然難易度は上がっていく。で、次に任されたのは難易度が一番キツいSランクの世界だったと。
で、召喚者のリストから候補者を選定しているうちに、初期値が高い本作の主人公を見つけて召喚したものの、こいつが慎重すぎてスムーズに異世界救済が進んでいかないという。
彼女、女神様という立場の割に苦労人です。
本作以前に異世界を救済した時は、火星人を召喚したせいで「異世界を救済する」という事業を理解してもらうのに一ヶ月かかったらしい。その点、日本人の若者は異世界慣れしてるから話が早い的なノリで本作の主人公をチョイスしたものの、こいつは「漫画でお馴染みの異世界召喚ね」みたいにサクッと理解してくれるタイプではなかったので、「得体の知れない珍妙な者」呼ばわりされるわ、わざわざ主人公のために差し入れたおにぎりが毒入りじゃないかとイチャモンをつけられるわ、作中じゃほとんどツッコミ担当だわ、威厳がない・・・。
そんな哀れな女神様と共に進んでいく異世界生活ですが・・・いや、進まない。
いわゆる始まりの部屋って、他の作品だと最初に転生したときに出てくるだけで、二度と作中で入れる場所ではないと思うんですが、こいつはベースキャンプとして使いまくる。まず最初に召喚されてから初めて異世界入りするまで、一週間始まりの部屋(正確には始まりの部屋がある次元)で筋トレ。異世界入りした後も、敵との戦闘後に撤退してまたトレーニング。
始まりの部屋がずっと使えるなら生活なんも困らないし、野営して劣悪な異世界でストレス溜めることもない。。他の異世界主人公が見たら泣くぞこれ。。
で、ちょっと出オチ感あるスタートで、敵が登場するまではギャグっぽい感じで話が進んでいくのですが、そこは一応救済難易度Sランクの異世界だけあって、敵が容赦ないので案外シリアスです。
RPGのツッコミどころというか、自分が魔王だったら当然はじまりの街に強い部下を配置して、レベルアップ前の勇者を潰しにかかると思うのですが、本作の敵はそれをやってきます。一発目の敵でそういう感じなので、今後もっと容赦ない敵が出てくるんだろうな・・・・スーパーヒーローが変身してるときに攻撃してくるような容赦ない敵が。主人公には悪いですが、正直楽しみです。
でもなぁ、漫画として考えたらこの主人公慎重すぎておかしいなと思いますけど、普通こうなるよねえ。こっちも生活があるのに急に異世界に召喚されて、急に魔王と戦ってくれ、世界を救ってくれと言われても、メリットが何もないし、リスクだけは高いし。
一週間はじまりの部屋使えるなら、異世界情報収集しつつ少しでもトレーニングしたいと思うのは当たり前というか、当然の権利だろそのくらいは。
10代のモロ思春期の少年少女を召喚して、世界のために戦ってくれなんていうのは、ほんと汚いやり方としか言いようがない。テロリストに少年時代に拉致されて殺し屋にされるようなやり口。まぁ、事故とかで転生するパターンはしゃーないが。
話がズレましたが、そういうわけでオススメの作品です。すでにアニメ化も決定しているようなので、そっちも楽しみですね。
以上。